エコキュートはガスの給湯器に比べるとつくりが複雑なため、半年に1回メンテナンスや点検をすることを各メーカー推奨しています
実はエコキュートの本体にもしっかり記載されているんですよ!
わたしたちは実際にオール電化でエコキュートを毎日利用してお風呂や皿洗いなどに活用しているので、半年に1回エコキュートのメンテナンス・点検方法を写真付きで解説します
写真を撮るために今回は2人でやりましたが、女性1人でもできる作業なので安心してくださいね
- エコキュートとはどういう仕組みでお湯を沸かしているのか
- エコキュートのメンテナンス・点検方法
- メンテナンス・点検をするときに注意するポイント
エコキュートはオール電化では一般的に使われている湯沸かし器です
空気の熱と比較的安い深夜電力を利用してお湯を作ることが特徴で、貯湯タンク内には常に満タンのぬるま湯と設定温度以上のお湯が混入しています
エコキュートのメンテナンスは常に貯湯タンクの中に貯めているお湯の中に水垢などの汚れが付着してしまったものを流して綺麗にするという大切な作業です
この作業をおこなうときには、かならず湯沸かしをしていないときにおこなう必要があります
メンテナンス・点検方法はこの記事で写真を掲載しながら説明しているので、一緒に覚えていきましょう
エコキュートの仕組みについて
そもそもエコキュートとは、ヒートポンプという技術で空気の熱を最大限に活用して空気を圧縮したり膨張させたりすることに電気を使用しています
電気ポットのように電気で直接お湯を沸かしているわけではないんですね
熱を運搬するために使用されている空気はフロンガスの代用として二酸化炭素(CO2)が使われています
電気だけでお湯を沸かすよりも3倍のエネルギー効率があり、深夜料金でお湯を沸かして貯湯タンクに貯めておくことができることが特徴です
エコキュートの使用感など詳しく知りたい方は下の記事で解説していますので、興味がある方は確認してみてください
\ エコキュートの使用感・湯切れの対処方法はこちらの記事 /
半年に1回のメンテナンス・点検をする箇所は、外気を取り込んでいる部分と貯湯タンクです
そのほかにも、もし使用しているときにエラーコードがでてるときには対処する必要があります
エコキュートのメンテナンス・点検方法
こちらの写真は我が家のエコキュートです
コンクリで底上げされてますが、だいたい2メートルないくらいの高さはあると思います
CORONA製のエコキュートを使用していて、上のカバーのなかに逃し弁、真ん中より少し下あたりのカバーの中には漏電遮断器があります
その下のカバーも外すことができて、カバーを外すと貯湯タンクの汚れを流す排水栓や非常時にタンク内の湯を使用するための水栓があります
それではざっくりとエコキュートのメンテナンス・点検方法を解説したいと思います
- 貯湯タンクの漏電遮断器・逃し弁・タンク下側のカバーを取り外す
- 貯湯タンクの漏電遮断器のテストボタンを押して電源レバーがオフになることを確認する(動作点検)
- 逃し弁を上にあげて、排水口からお湯または水が出ることを確認する(逃し弁の点検)
- 漏電遮断器をOFFにして逃し弁をあけたら、下側タンクの排水のハンドルを横から縦に向ける(貯湯タンクのメンテナンス)
- 排水口をあけてから2分間タンク内の水を排水し続ける
- 2分経ったら逆の手順で排水ハンドルを横に戻して、逃し弁を下げて、漏電遮断器をオンにする
- すべてのカバーを所定の位置に戻す
もちろん、この記事では実際にエコキュートのメンテナンス・点検をしているときの写真を撮影してあるのでそれと一緒に解説していきます
どんな感じに点検・メンテナンスをするのか一緒に雰囲気をつかもうね
まず最初に1つだけ注意点があります
それはエコキュートがお湯を沸かしている間にはメンテナンス・点検作業をおこなわないことです
ここだけは気を付けるべきポイントなので注意してくださいね
貯湯タンクの漏電遮断器・逃し弁・タンク下側のカバーを取り外す
上の写真は逃し弁を保護しているカバーです
白くて丸い部分がカバー上部にあるのを確認できると思いますが、これは手で水道をあけるのと同じ方向に回すと外すことができます
漏電遮断器・下側のカバーも同様に手で回せるネジで固定されています
逃し弁のカバーがあるところは少し高めの位置なので、小柄な方が作業する場合には小さ目の踏み台を用意しておくことをおすすめします
\ コンクリじゃない場合は足元が安定しやすいものがおすすめです /
ちなみに155センチのわたしは台に乗らないとネジは届かないので、自分の家のエコキュートが設置されたらどのくらいの高さが届かないのか確認してみてください
貯湯タンクの逃し弁・漏電遮断器・下側のカバーを外すと写真のような状態になります
逃し弁や漏電遮断器は丸い窓みたいなところから確認することができます
それでは次に漏電遮断器をOFFにしてみましょう
漏電遮断器のテストボタンを押してオフになることを確認する
こちらの写真は貯湯タンクの中央より少し下側にある漏電遮断器のスイッチです
そもそも漏電遮断器とは、もし漏電してしまったときに電流を検知して回路を自動的に遮断してくれる機能のある遮断機のことです
感電を防止することを目的とした遮断機ですね
このピンク色の四角で囲っている部分のテストボタンを押すと、漏電したときに遮断機が停止するのかを確認することができます
写真だとすこし見づらいかもしれないのですが、最初の写真はスイッチのレバーが上に向いていてオンになっていたのにたいしてこちらの写真はレバーが下を向いているのがわかりますでしょうか
テストボタンを押したときにカチッと鳴って下側にレバーが移動してオフになれば正常に漏電遮断器が作動していることを示しています
テストボタンをおして遮断機の切換がオフに移動すれば正常です
テストボタンを押してオフになったことを確認したら、とりあえずオフのままにしておきましょう
逃し弁を上にあげて排水溝から水が流れていることを確認する
こちらの写真は貯湯タンク上側のカバーを外すと見える逃し弁のレバーです
普段はしまっている状態なのを点検のために開ける必要があるよ
下がっている状態のレバーを上にあげると水が流れるような音がしますが、それは正常なので安心してくださいね
この作業をするときには身長が低い場合、小さい台があるとやりやすいと思います
こちらの写真を見るとレバーが先ほどよりも上に向いていることがわかりますでしょうか
この状態になると貯湯タンクの逃し弁は開いている状態になり水が流れる音がするようになります
次に排水をするので、逃し弁は開いたままの状態にして次の作業に移ります
漏電遮断器を切り逃し弁を開いたら排水ハンドルをひらいて2分待つ
こちらの写真は貯湯タンク下側のカバーを外すと現れる場所です
少し見えにくいかもしれないのですが、赤枠で囲ってある部分が貯湯タンクに溜まってしまった汚れを排出するための排水ハンドルです
お湯を排水することでタンク内の水垢などのぬめりを排出することができます
これは点検作業ではなくてメンテナンス作業なのですが、半年に1回おこなうことが推奨されています
そのため、点検のタイミングに一緒におこなうのがもっとも効率的ですね
こちらの写真は排水ハンドルを開いたところを少しアップにして写した写真です
先ほどの写真ではハンドルが横を向いていましたが、排水ハンドルを開いたので縦を向いています
ハンドルを回すときには水道と同じように右に回すと開きます
この状態にしたら水が貯湯タンクから排水されますので、開いてから2分間そのままにしてください
スマホなどのタイマーを利用して2分計っておくと安心ですね
2分間貯湯タンクから排出し続けることで、貯湯タンクに溜まってしまっていた水垢などの汚れやぬめりを一緒に排出することができます
この汚れを放置してしまうと普段使用するお湯の衛生面や緊急時にタンク内のお湯を使用するときに後悔してしまう可能性もあります
半年に1回、忘れずにおこなうように心がけましょう
2分排水したら逆の手順で排水ハンドル・逃し弁・漏電遮断器を元に戻す
2分間の排水を完了したら今までおこなったことをすべて逆の手順で戻していきましょう
まずはじめに、排水ハンドルを閉めます
排水ハンドルを閉めるためには縦になっている状態から左にハンドルを動かして横方向にむけます
写真の通りに横になっていれば排水ハンドルは閉まり、流れていた水も停止します
ハンドルを回したらつぎは逃し弁を戻そう
排水ハンドルを閉めたら次に逃し弁をしめましょう
おそらく排水ハンドルを閉めても逃し弁を開けっ放しにしている間はちょろちょろと水の流れている音はし続けていると思います
写真は閉まっている状態ですが、垂直になっているレバーを写真のように下におろしましょう
そうすると水の流れている音が停止すると思います
水の流れる音が停止することを確認できたら、逃し弁の点検は完了です
逃し弁を止められたら次は漏電遮断器を戻しましょう
さいごに漏電遮断器のスイッチを入れましょう
作業をする前に漏電遮断器のテストをして漏電遮断器のスイッチを停止したので、レバーは下を向いていると思います
そのレバーを上に向けることで、漏電遮断器は正しく作動します
安全にこれからもエコキュートを使うために忘れずに動かしてね!
貯湯タンクの漏電遮断器・逃し弁・タンク下側のカバーを取り付ける
さいごに取り外したカバーをすべて元の位置へ戻しましょう
取り外したカバーは全部で3ヶ所、上から逃し弁、漏電遮断器、下側のカバーです
逃し弁と漏電遮断器に使用しているカバーは同じなので、どちらをつけても問題はありませんが外に置いているので雨除けや汚れの侵入を予防するために忘れずに取り付けましょう
下側のカバーは下側にひっかけるツメがあるので、ツメからはまるようにおこなうのが綺麗に取り付けるコツです
すべてのカバーを取り付ければ最初の状態に戻ります
おつかれさまでした!
これでエコキュートのメンテナンス・点検は完了なのですが実はこれ落とし穴があります
何かというと、沸かしていたお湯が貯湯タンクから排出しているときに減っている可能性が高いです
我が家はもともと夏~秋にかけては沸かしている湯量が少ないのでそこまでお湯は減っていませんでしたが、家族が多い方はそうはいきません
しっかりと家の中に戻ったら、タンク内にどのくらいのお湯が残っていて今日の夜は足りるのか確認しておきましょう
足りないと感じたときには日中のあたたかいうちに湯増しをしておくことをおすすめします
エコキュートのメンテナンス・点検をするときの注意点
エコキュートのメンテナンス・点検についての方法については終了ですが、エコキュートのメンテナンスや点検のときに気を付けるべきポイントを紹介します
- エコキュートのメンテナンスや点検をするときは湯沸かししてないとき
- 日頃からエコキュートを使ってるときにモニターにエラーコードがでていないか確認する
- 異常を感じたときには漏電遮断器と給水専用水栓をOFFにして業者に連絡する
エコキュートの半年点検は湯沸かししてないときにおこなうこと
エコキュートのメンテナンスや点検をするときには、かならず湯沸かしをしていないときにおこなうことです
一般的な家庭はおそらく深夜帯にお湯を沸かしていると思うので、あまり気にしなくてもいいような気もしますが日中に湯沸かししている家庭は注意が必要です
冬の深夜帯にお湯を沸かせなかったときには日中に湯増ししていることもありますよね
かならず室内にあるモニターを確認して、エコキュートがいま湯沸かしをしている状態ではないか確認をしましょう
エコキュートのモニターにエラーコードが出たらしっかり確認すること
これは日常的なことですが、エコキュートを日頃利用しているときにエラーコードが出ていたら早急に何でエラーが出ているのかを確認しましょう
我が家の場合はCORONAのエコキュートを使用しているのですが、エラーコードがCから始まるもの以外は対処の仕様がありません
家を購入した住宅メーカーに聞いても対応してくると思いますが、使用している機器のメーカーのサービスセンターに連絡するのが1番早いでしょう
点検時に異常を感じたら漏電遮断器と給水専用水栓を停止して業者へ連絡
もしも点検・メンテナンスをしているときに逃し弁や漏電遮断器に異常を感じたり、貯湯タンクから排水をしていないのに水漏れをしていたりしたら機器メーカーのサービスセンターに連絡しましょう
ですが連絡をする前に、応急処置として漏電遮断器と給水専用水栓を停止しておく必要があります
漏電遮断器は点検でも話していたのでわかると思うのですが、給水専用水栓はどこにあるのかよくわからないですよね
一応ひとこと説明しておくと、漏電遮断器は真ん中のカバーを外すと見つけることができますので、今回はテストボタンではなくスイッチを直接下におろしましょう
赤枠で囲っている給水栓が、給水専用水栓です
普段は貯湯タンクに綺麗なお水を追加するために開きっぱなしなのが通常時です
貯湯タンクの水を排水したときに縦にハンドルをすると開くのと同じです
ですが点検時に異常があったときには話は別です
例えば水漏れをしていたりするならなおのこと給水専用水栓を閉める必要があります
給水専用水栓は排水口ハンドルと同様に横に向けることで停止します
エコキュートの点検・メンテナンスについてのまとめ
エコキュートは電気と空気の熱の力でお湯を沸かしていて、火を使わないで熱いお湯を省エネで作ることのできるヒートポンプ技術が使われています
そのためエコキュートを導入するときにはガス給湯器よりも複雑な作りゆえにコストが割高になってしまいます
だからこそ、半年に1回のメンテナンスや点検をおこない同じエコキュートを長期的に活用できるようにしてあげるのが重要です
半年に1回メンテナンスや点検をする必要があるので、入居日から半年後をカレンダーなどにチェックをいれておくと忘れずに作業することができるのでおすすめです
また点検時に異常を見つけた場合には、速やかに漏電遮断器と給水専用水栓を停止してエコキュート機器メーカーのサービスセンターに連絡しましょう
- エコキュートは買い替えコストが割高なのでメンテナンスして長期的に活用する
- 半年に1度の点検・メンテナンスのタイミングは忘れないようにカレンダーに書き込む
- 点検で異常を感じたら給水専用水栓と漏電遮断器を停止してメーカーに連絡する
エコキュートは買い替えコストが高いのでメンテナンスをして長期的に活用
オール電化の家庭でお風呂や皿洗いなどをするお湯を使うためにはエコキュートを使用していることがほとんどです
エコキュートはガス併用の家庭で一般的に使われているガス専用給湯器に比べると購入・買い替え費用が割高になってしまいます
エコキュートの平均寿命は5年から15年とふり幅が広いので、メンテナンスや点検を定期的におこない同じ機器を長期間利用できるようにするのが最大の節約です
半年に1回の点検・メンテナンスのタイミングはカレンダーにチェックしておく
エコキュートの点検・メンテナンスのタイミングは両方とも半年に1回おこなうことを各メーカー推奨しています
そのためお家を購入して入居したら半年後の日をカレンダーにチェックを入れておくことをおすすめします
携帯のGoogleカレンダーなら通知が来るので忘れないですよ
半年後にやろうと思っていてもチェックしておかないと意外と忘れてしまうことも多いと思うので、やり忘れ予防のポイントですね
異常を感じたら早急にエコキュート機器メーカーのサービスセンターに連絡
半年に1回の点検・メンテナンスをしたときに水漏れなど機器の不調を感じたときには速やかにエコキュート機器メーカーのサービスセンターに連絡をしましょう
ですがその前に、漏電遮断器と給水専用水栓を停止しておくことをおすすめします
給水専用水栓を停止すれば貯湯タンクに新しい水は供給されなくなりますし、漏電遮断器をOFFにしておけば電気が流れなくなるからです
漏電遮断器の変わりにエコキュートのブレーカーを落とすのも有効です
トラブルは長年住んでいればいつかおこるものなので、予備知識として頭のなかの片隅に覚えておくといいでしょう
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